セミナー詳細

セミナー名 【行政管理講座】
自治体監査の実務ポイント・ノウハウ修得セミナー【会場受講】
開催日時 令和5年4月24日(月)13:00〜17:00
令和5年4月25日(火) 9:30〜16:00
講師 福岡市博多区
自転車対策・生活環境課 家庭ごみ係長 馬場 伸一 氏
((元)監査事務局第2課長)
会員参加料(税込) 34,100円
一般参加料(税込) 37,400円
ねらい
【本ページは、本会会場での受講の方のお申込み専用です】
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〜〜組織の生産性を向上させ、職員を業務リスクから守る監査を行うために〜〜
 2005年をピークに我が国の総人口は減少局面に入り、税収の伸びがもはや期待できないなか、どの自治体もほぼ例外なく厳しい予算削減・人員削減を迫られています。同時に、少子高齢化の進行や情報化の進展が業務の一層の高度化をもたらし、一昔前とは比べものにならない密度の負荷が現場の職員一人ひとりにのしかかっています。また、公務員に対する納税者の視線は厳しさを増し、公共部門におけるコンプライアンスや内部統制が高いレベルで求められるようになりました。さらに、新型コロナ感染症対策の財政負担により財政の逼迫がさらに進むことが見込まれます。
 こうした厳しい状況のなか、自治体職員を業務上の様々なリスクから守り、業務プロセスをより効果的かつ効率的なものに変えていくための手段として、自治体監査の重要性がますます高まりつつあります。「人口減少社会に的確に対応する」ことをタイトルに掲げた第31次地方制度調査会答申を受けて2017年に監査委員の権限を強化する地方自治法の改正が行われたことは、監査という仕事の重要性が改めて公的に裏打ちされたものと言えます。この重い使命を果たしていくため、監査委員をはじめ監査事務局の職員が十分な知識を習得し、実効力のある監査を行っていくことが不可欠となっています。
 本セミナーでは、自治体の監査事務局で監査の最前線に携わってきた実務家を講師として、担当者が知っておきたい様々な知識や実務上のポイントについて、現場の実情や豊富な経験にもとづくノウハウも交えながらわかりやすく解説いたします。
プログラム内容 監査という、尊く、困難な仕事‥にもかかわらず、尊敬されない、因果な仕事
本来、監査は魅力的な仕事
大転換期にある現在 Era of Great Transition
 ・既存の「仕組み」「仕事のやり方」がことごとく「賞味期限切れ」を迎えている、今の時代
 ・成功は失敗のもと〜大成功した高度成長システム ⇒政治と行政が弛緩
 ・「始まった時代」=普通の国 〜お役所「大炎上」史 〜
 ・利益分配政治の時代に監査が機能しなかった理由
 ・「安全地帯での間違い探しゲーム」
 ・自治体監査が衰微していた時代の「劣化した指摘」の典型
 ・規律と知恵が求められる「普通の時代」、監査の出番!
 ・政府特有の弱点「コスト意識の欠如」 ミルトン・フリードマンの教訓または偏見
 ・マーケットに代わって、政府における不正・不当・不合理・非効率を人為的にチェックするのが、
  監査!
 ・監査は、あなたの市役所の、たった1人のホームドクター
 ・世界が驚く日本人の底力 やれば、できる

1:自治体監査とは
 (1) とってもアメリカンな監査委員制度(と会計検査院制度)
  ・1947年に地方自治法制定により発足
  ・平成29年地方自治法改正
  ・監査事務局職員の悩み
 (2) 監査事務局が「つらい」わけ
  @ 専門性の不足
  A 利益相反的要素
  B 現実とルールの乖離 (内部統制の仕組みの不備)
 (3) 今、監査の時代!
  @ 人口減少時代の行政運営
  Aリスク高まる役所の日常業務。全国の役所で起きつつある「業務崩壊」
  B「隠蔽」が不可能な時代
  C「前例踏襲」が危険となる時代
  D「職員を守る」監査
  E「仕事を改善する」監査 = ともに考え、改善する監査

2:監査の種類と実務
 (1) 定期監査
  「職員を守るために」 実査で押さえておくべきこと
  本当に悩ましい 「指摘」 の基準。悪いルールを退治するのが、良い指摘
  〜あまり良くない指摘いろいろ〈例〉
  「ルール・仕組み」に対する監査こそが「内部統制監査」
 (2) 行政監査 行政監査は面白い!部局またがりの事案に最適
 (3) 出資団体監査・財政援助団体監査 リスクは辺縁に
 (4) 指定管理者監査 指定管理はリスクの塊 特に、安全管理と現金管理
 (5) 住民監査請求 〜それはいつも、突然やってくる!
 (6) 決算審査
 (7) 例月出納検査
 (8) 措置報告

3:実査のノウハウ
 監査初心者のために
 (1) 予備知識を習得する
 (2) 事前準備をしよう!
 (3) さあ、実査だ(ノウハウいろいろ)
 (4) 復命書の作成
 (5) 事務局内協議〜タフでエキサイティングな報告会
 (6) 被監査部局への照会 (「事実確認」とその回答)
 (7) 指摘文・指導文の作成、指摘事項整理
 (8) 指摘事項決定 (事務局原案作成、監査委員協議)
 (9) 局長協議、代表協議・委員協議
 (10) 講評、公表(記者レク)「良い監査は流血を伴わない」
 (11) 監査記録の保存と整理
 (12) もし相談を受けたら・・・

4:ハイ・リスク分野について (リスク・アプローチ)
 (1) 「絶対やってはいけない」 事務処理の事例(いわゆる不適正経理)
 (2) 「やってはいけない」 事務処理の典型例
 (3) 「統制の空白」 に気をつけよう!&防止策

5:財政健全化法
 (1) 夕張市巨額粉飾 − マーケットを震撼させた2006年の 「夕張ショック」
 (2) 夕張市粉飾の手口
 (3) たった一年で制定された「財政健全化法」・2007年6月施行
 (4) 財政健全化法の概要
 (5) 審査のやり方。とにかく、財政課とスケジュール協議!

6:地方自治体の内部統制
 (1) 内部統制 (internal control) とは
 (2) 米国発の「内部統制」。
   平成29年自治法改正により県・政令市に報告書作成義務
 (3) 内部統制の目的:要するに「ブレずにサクサク仕事する仕組み」
 (4) 内部統制の6つの基本的要素
  「統制環境」「リスクの評価と対応」「統制活動」
  「情報と伝達」「モニタリング」「ITへの対応」
 (5) 地方自治体における留意点
  @完璧な内部統制はない A全く新しい取組をするものではない
  B過剰な統制はかえって問題(コスパが大事) C団体規模に応じてフレキシブルに
  D外部化した業務への統制

監査の使命 監査は役所の主治医である

当日は最新の情報を反映するなど、一部内容を変更する場合がございます。予めご了承ください。
講師プロフィール 福岡市博多区
自転車対策・生活環境課 家庭ごみ係長 馬場 伸一 氏
((元)監査事務局第2課長)

昭和57年東京大学法学部卒業後、福岡市役所に奉職。総務企画局国際部福岡アジア文化賞室長、監査事務局第2課長等を経て現職。米国ポートランド州立大学ハットフィールド政治行政大学院MPA(行政経営学修士)、総務省「地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会」委員(平成19〜21年)、市町村アカデミー「監査の実務」講師(平成22年〜)、自治大学校「監査・内部統制専門課程」講師(平成28年〜)。著書「自治体監査の12か月」(令和3年 学陽書房)。
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会場 関西本部
大阪市西区靭本町1−8−4大阪科学技術センタービル
会場地図 会場地図はこちらをクリック
会場電話番号 06-6443-6962
会場FAX番号 06-6441-4319
問合せ先 企画研修G
担当者 佐々木
E-Mail ksosaka@noma.or.jp
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