セミナー名 |
【行政管理講座】 自治体監査の実務ポイント・ノウハウ修得セミナー |
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開催日時 | 令和2年1月9日(木)13:00〜17:00 令和2年1月10日(金)10:00〜16:00 |
講師 | 福岡市南区 生活環境課長 (元:福岡市監査事務局 第2課長) 馬場 伸一 氏 |
会員参加料(税込) | 31,900円 |
一般参加料(税込) | 35,200円 |
ねらい | ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ 高齢化と人口の減少局面に入った我が国において、税収の伸びはもはや期待できず、どの自治体もほぼ例外なく厳しい予算削減・人員削減のただ中にあります。人手が減ることで業務は一層煩雑化し、一昔前とは比べものにならない重い負荷が現場の職員一人一人にのしかかっています。同時に、公務員に対する納税者の視線も厳しさを増し、公共部門におけるコンプライアンスや内部統制が今まで以上に求められるようになってまいりました。 こうした厳しい状況の中、自治体職員を業務上の様々なリスクから守り、業務プロセスをより効果的かつ効率的なものに変えていくための手段として、自治体監査の重要性がますます高まりつつあります。 また2017年には、監査委員の権限を強化する地方自治法の改正が行われ、監査という仕事の重要性が公的にも裏打ちされたといえます。この重い社会的使命を果たしていくため、監査委員をはじめ監査事務局の職員が十分な知識を習得し、実効性のある監査を行っていくことがますます不可欠となっております。 本セミナーでは、福岡市監査事務局で監査の最前線に長年携わった 馬場 伸一 氏 を講師として、担当者が知っておきたい様々な知識や実務上のポイントについて、現場の実情や豊富な経験にもとづくノウハウも交えながらわかりやすく解説いたします。 ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆ |
プログラム内容 |
※プログラムは現在調整中です。変更となる場合がございます。 なお、申込受付開始は開催日の2〜3か月前を予定しております。 監査という、尊く、困難な仕事 ‥にもかかわらず、尊敬されない、 因果な仕事 最初に:大転換期にある現在 Era of Great Transition ・ 既存の「仕組み」「仕事のやり方」がことごとく「賞味期限切れ」を迎えている、今の時代 1つの時代の終わり=新しい時代の始まり「パラダイム・チェンジ」 ・ 成功は失敗のもと〜大成功した高度成長システム 全国津々浦々に高度成長の果実を配分するシステム 政府が「楽勝」だった高度成長期=昭和元禄 ・ 「始まった時代」=普通の国 「昔の感覚」で仕事をしていたら、大変なことに 〜お役所「大炎上」史 〜 ・ かつて広く見られたルールの空洞化 監査受難の時代 ・ 自治体監査が衰微していた時代の「劣化した指摘」の典型 ・ 規律と知恵が求められる「普通の時代」、監査は極めて重要 ・ 自治体の監査はなぜ重要か ミルトン・フリードマンの教訓または偏見 フリードマンへの反論:「会社だって自動的に効率的になったわけではない」 ・ マーケットに代わって、政府における不正・不当・不合理・非効率を 人為的にチェックするのが 、監査! ・ 監査は、あなたの市役所の、たった1人のホームドクター ・ 世界が驚く日本人の底力 やれば、できる ・ 勇気と知恵と冷静さを! 1:自治体監査の使命 (1) 「自治体監査」という、尊く、困難な仕事 @ 監査委員制度の沿革<監査暗黒時代の行政実例> A 地方分権改革のインパクト B 「夕張ショック」 と地方財政健全化法 C 自治体監査事務局に異動してきた職員の悩み「典型的な監査事務局職員」像 (2) 監査事務局が「つらい」わけ @ 専門性の不足 A 利益相反的要素 業務リスクから「職員を守る」。監査は役所の「主治医」 B 現実とルールの乖離 (内部統制の仕組みの不備) C 監査の復活 (3) 今、監査の時代! @ 人口減少時代の行政運営 〜 「昭和の常識」 は 「平成の非常識」 職員数激減、特に減少著しい一般行政職 Aリスク高まる役所の日常業務。全国の役所で起きつつある「業務崩壊」 職員・管理職の注意力は、極めて有限な資源。 「人がチェックしないで済む」仕事へ。ヒント:安全工学の4つの仕掛け B 「隠蔽」 が不可能な時代 C 「前例踏襲」 が危険となる時代 D 「職員を守る」 監査 E 「仕事を改善する」 監査 = ともに考え、改善する監査 2:監査の種類と実務 (1) 定期監査 @ 定期監査のサイクル。年間計画づくりのポイント A 監査実施計画。実査に入る前に立てる「作戦書」 B 実査で大事なのは、実は「ルールの勉強」です C 「職員を守るために」 実査で押さえておくべきこと D 実査で心がけてほしいこと E 本当に悩ましい 「指摘」 の基準。大事なのは,公平性。 悪いルールを退治するのが、良い指摘。 〜あまり良くない指摘いろいろ〈例〉 F 8項調査権 (関係人調査) (2) 行政監査 行政監査は,面白い! 行政監査は「問題発見」型の仕事 〜あまり良くない報告書〈例〉 「担当課が知らないこと」を発見するためのテクニック (3) 出資団体監査・財政援助団体監査 「丸抱え団体」vs「独立団体」 (4) 指定管理者監査 指定管理はリスクの塊 「情報の非対称性」による「エイジェンシー問題」 「公の施設」だから厳正な管理が求められる 現金管理と安全管理に目を光らせて! (5) 住民監査請求 〜それはいつも、突然やってくる! ほとんど「法制事務」な住民監査請求事務 論点を整理し、事実に基づいて判断 (6) 決算審査 @ 「監査」 と 「審査」 の違い A 良くない決算審査意見書の例 B たまにある「とんでもない誤解」〜「決算が適正である」 ことの意義 (7) 例月出納検査 @ もともとのイメージ A 今日的意義 (8) 措置報告 本当は望ましい、トップマネジメントとの連携 3:実査のノウハウ 監査する側の「5つのワナ」 監査初心者のために (1) 予備知識を習得する (2) 事前準備のあれこれ (3) さあ、実査だ まずは,身だしなみ @ 自己紹介と監査目的の説明 A 金庫・金券の確認 B 前回のフォローアップ C 質問と記録 D 証拠書類の確保 E 実査時のマナー F 実査終了時には (4) 復命書の作成 @ 事実のみを書く A 分からないことはどうするか B 重大・異例な事案の取扱い (5) 事務局内協議〜タフでエキサイティングな報告会 (6) 被監査部局への照会 (「事実確認」) (7) 指摘文・指導文の作成、指摘事項整理 (8) 指摘事項決定 (事務局原案作成、監査委員協議) (9) 局長協議、代表協議・委員協議 (10) 講評、公表(記者レク)「良い監査は流血を伴わない」 (11)監査記録の保存と整理 4:ハイ・リスク分野について (リスク・アプローチ) (1) 「絶対やってはいけない」 事務処理の事例 (2) 「やってはいけない」 事務処理の事例 (3) 「統制の空白」 に気をつけよう!&防止策 (4) 「辺縁」 に古い悪習が残りがち (5) 職員が 「安心して」 「効率的に」 仕事をできるようにすることが、監査の使命 5:財政健全化法 (1) 夕張市巨額粉飾 − マーケットを震撼させた 「夕張ショック」 (2) 夕張市粉飾の手口 (3) 直ちに制定された 「財政健全化法」2007年6月施行 (4) 財政健全化法の概要 健全化4指標とは (5) 審査のやり方。とにかく、財政課とスケジュール協議! 6:地方自治体の内部統制 (1) 内部統制 (internal control) とは (2) 近頃 「内部統制」 がはやるわけ (3) 内部統制の目的 (企業版&行政版) (4) 内部統制の6つの基本的要素 @ 統制環境 A リスクの評価と対応 特に重要な 「リスクへの対応」 B 統制活動 C 情報と伝達 D モニタリング E ITへの対応 (5) 行政における課題 (6) 地方自治体における留意点 @完璧な内部統制はない A全く新しい取組をするものではない B過剰な統制はかえって問題 C団体規模に応じてフレキシブルに D外部化した業務への統制 (7) 監査の使命 監査は役所の主治医である 監査は「大人の仕事」 |
講師プロフィール | 福岡市南区 生活環境課長 (元:福岡市監査事務局 第2課長) 馬場 伸一 氏 ・米国ポートランド州立大学 (Portland State University) ハットフィールド政治行政大学院 (Mark O. Hatfield School of Government) 行政経営学修士 (Master of Public Administration : MPA) ・1982年 東大法学部卒業、福岡市役所に奉職 ・99 - 01年 米国ポートランド州立大学に留学、MPA取得 ポートランド市公選監査人のオフィスでインターンを経験 ・03 - 06年 総務企画局国際部福岡アジア文化賞室長 ・06 - 12年 監査事務局第2課長 ・12 - 16年 教育委員会生涯学習課長,中央区生涯学習推進課長 ・16 - 18年 環境局保健環境研究所保健環境管理課長 ・18年 - 現職 ・07 - 09年 総務省 「地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会」 委員 ・09年 全国市町村国際文化研修所 (JIAM)で 監査委員緊急セミナー 「財政健全化法監査」 講師 ・10年〜 市町村アカデミーにて 「監査の実務」 講師 【論文等】 ・外交フォーラム (都市出版) 2005年12月 「アジアとの文化交流 − 福岡の挑戦」 ・「地方財務」2018年12月号、2018年2月号、3月号「指定管理者監査の実務ポイント」 ・「地方財務」2019年4月号〜(連載中)「自治体監査の実務ポイント」 |
対象 | 地方自治体の監査(委員)事務局のマネージャー・担当者を中心に、 行政改革担当課、公営企業局(上下水道・交通・病院等)の総務・経理部門 ほか ※本講座は地方自治体職員ならびに議員のみを対象としております。 |
備考 | 《受講にあたって》 第一日目(2020年1月9日)の講義終了後、講師を交えた懇親交流会を開催いたします。 参加券に同封の申込書へご出欠ならびに必要事項を記入いただき、 2019年12月23日(月)までに本会宛FAXにてお知らせ下さい。 (会場・負担金等の詳細につきましては追ってご案内いたします) 《年末年始期間のキャンセルについて》 年末年始期間をはさむため、本講座に限りキャンセルは2020年1月6日(月)17:00までにご連絡いただいたものを有効とします。 |
会場 | 日本経営協会内専用教室 東京都渋谷区千駄ヶ谷3−11−8(セミナー受付は3階です) |
会場地図 | 会場地図はこちらをクリック |
問合せ先 | 公務研修グループ |
担当者 | 小林 |
tks-mousikomi@noma.or.jp | |
電話番号 | 03-3403-1891 |
FAX番号 | 03-3403-1130 |
パンフレット(PDF) | パンフレットはこちらをクリック |