セミナー詳細

セミナー名 【NEW】
病院における働き方改革と医師の労働時間・残業代管理の実務対応
最高裁平成29年7月7日判決と医師の未払残業代リスク対応をふまえて
開催日時 平成30年2月15日(木)14:00〜16:00
講師 TMI総合法律事務所 弁護士 上ア 貴史 氏
会員参加料(税込) 14,040円
一般参加料(税込) 16,200円
ねらい  厚生労働省労働政策審議会による「働き方改革」に関わる法律案要綱の答申を受け、現在、厚生労働省では次期国会に向けた法案提出作業が進められています。要綱には、過労死の防止を目的とした罰則付き時間外労働の上限規制などの施策が盛り込まれ、労働局の「かとく」(過重労働撲滅特別対策班)をはじめとした取締も強化されつつあります。
 こうした動きの中、平成29年7月、最高裁は年俸制医師の残業代について、「年俸額に残業代を含む」取扱いを認めない判断を下しました。この判断が医療機関に与えるリスク・インパクトは絶大なものであり、長時間労働の抑制と未払残業代リスク解消に向けた対応が今後ますます急務になっていくものと考えられます。
 本研究会では、病院の人事労務問題に詳しい弁護士を講師に迎え、これらの働き方改革に関する法改正や最高裁判決を踏まえた医師の労働時間・残業代管理のあり方について、法的論点もふまえながらわかりやすく解説いたします。
プログラム内容 1:医師の固定残業代と最高裁平成29年7月7日判決
  (1) 残業代(時間外、休日、深夜労働割増賃金)の基本的ルール
  (2) いわゆる固定残業代とこれまでの判例法理
    〇固定残業代とは
    〇過去の裁判例と固定残業代の有効要件
    〇高額賃金労働者につき例外が認められた事例
     −モルガン・スタンレー・ジャパン事件(東京地裁平成17年10月19日判決)
  (3) 最高裁第二小法廷平成29年7月7日判決の意義
    〇高額年俸医師も「年俸には残業代が含まれる」(※実質残業代なし)との合意は無効
  (4) 求められる医師の賃金体系の見直しと実務上の留意点
    〇雇用契約と就業規則の改訂
    〇固定残業代の定め方
     −「固定残業手当50万円を支給する」との定めは有効か?
     −時間外、休日、深夜労働の別と固定残業代の定め方
     −固定残業手当の対象時間に限度はあるのか?

2:働き方改革と医師の労働時間管理
  (1) 罰則付き時間外労働の上限規制の法制化
    〇上限時間の内容−現行労働基準法下と何が変わるのか。
    〇医師に対する「5年」の適用猶予期間
      −看護師その他コメディカルとの関係は?
  (2) 「勤務間インターバル制度」が病院業務
    〇勤務間インターバル制度とは
    〇勤務間インターバル制度が医療現場に与える影響は?
  (3) 「高度プロフェッショナル制度」と医師
    〇高度プロフェッショナル制度とは
    〇高額年俸医師は高度プロフェッショナル制度の対象となるのか?
  (4) 同一労働・同一賃金原則と医師
    〇同一労働・同一賃金原則と判例・ガイドライン
    〇常勤医、非常勤医も同一賃金とする必要があるのか?
  (5) 求められる医師の労働時間管理と実務上の留意点
    〇違法な長時間労働による具体的リスク(労基署の是正勧告、未払賃金請求訴訟等)
    〇厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」
    〇医師の「労働時間」の適正な把握と管理
     −往診、訪問診療と労働時間
     −オンコール待機と労働時間
     −宿直・日直勤務の特例と勤務間インターバル制度との関係
     −実際の労働時間の適正把握から逆算した固定残業代の設定の必要性

※今後の法改正、ガイドライン等の動向により、プログラム内容を一部変更する場合があります。

講師プロフィール TMI総合法律事務所
弁護士 上ア 貴史(うえさき・たかふみ)

平成20年12月、第二東京弁護士会登録。
平成21年1月、TMI総合法律事務所勤務。
平成23年10月〜平成25年9月の2年間、厚生労働省に出向。

労働法務、医師法・医療法、薬機法等に係わるヘルスケア分野を専門とし、ヘルスケア企業や医療法人関連の案件(新規ヘルスケアビジネスの法的スキーム検討や医療法人M&A等も含む)を担当。医療法人グループに毎週1日駐在し、各医療機関の現場における労働法務等にも携わる。
対象 ●病院・医療機関の経営者・事務長(管理者)
●総務課・人事課等で職員の労務管理を担当する方々
会場 一般社団法人日本経営協会 東京本部
東京都渋谷区千駄ヶ谷3−11−8
会場地図 会場地図はこちらをクリック
会場電話番号 03-3403-8615
会場FAX番号 03-5413-4327
問合せ先 コンベンションセンター
担当者 中川 大和(なかがわ・ひろかず)
E-Mail hsg@noma.or.jp
パンフレット(PDF) パンフレットはこちらをクリック
戻る